アルマ58章

01 「さて、真に、私達の次の目標は、マンタイの町を手に入れる事でしたが、私達の小さな軍隊ではどうしてもレーマン人をその町から誘い出せませんでした。彼らは私達がこれまでに行った事を覚えていた為、彼らを砦からおびき出せませんでした。

02 また、彼らが私達の軍隊よりも遥かに大勢であったので、私達は敢えて出て行って、砦に籠っている彼らを攻撃しませんでした。

03 また、私達は、これまでに取り返した土地を守り通す為に兵を使う事が必要になり、ゼラヘムラの地からもっと多くの援兵と新たな食糧が届くのを待たなければなりませんでした。

04 そこで私は、国の総督の元に使者を送って、私達の民の状況について知らせました。そして私達は、ゼラヘムラの地から食糧と援兵が来るのを待ちました。

05 しかし真に、レーマン人も日々多くの援兵と多くの食糧を得ていたので、これは、私達にとってあまり得にはなりませんでした。当時の私達の状況は以上の通りでした。

06 またレーマン人は、策を巡らして私達を滅ぼそうとして、時々出撃して来ました。しかし、彼らには待避所と砦があったので、私達は彼らと戦う事ができませんでした。

07 そして私達は、難しい状況の下で何か月も待ち、とうとう食糧の欠乏で飢え死にしそうになりました。

08 さて、私達を援助する為に来た二千人の兵から成る軍隊に守られて、食糧が届きました。しかし、私達が自分自身と国とを敵の手に落ちないように守り、夥しい数の敵と戦う為に受け取った援助は、ただこれだけでした。

09 このような苦しい事態に至った原因、即ち、なぜ彼らが私達にもっと多くの援兵を送ってくれなかったのか、その理由は私達には分かりません。そのため、わたしたちは心を痛め、また何らかの手段で神の裁きが私達の国に下って、私達が打ち倒され、完全に滅ぼされてしまうのではないかという恐れでいっぱいになりました。

10 そこで私達は、心を神に注ぎ出して祈り、私達を強めて下さるように、また敵の手から救って下さるように、更に私達の民を支える為に、私達の町と土地と所有物を取り返す力を私達に 与えて下さるようにとお願いしました。

11 そして、主なる私達の神は、私達を救うという保証を与えて下さいました。私達の霊に平安を告げ、私達に大いなる信仰を授け、また主によって解放されるという望みを私達に抱かせて下さったのです。

12 そこで私達は、少数ながら援兵を得た事に勇気を奮い起こし、敵を打ち破って、私達の土地と所有物と妻子と自由の大義を守ろうと固く決意しました。

13 このようにして私達は、マンタイの町にいるレーマン人と戦う為に全勢力を注いで出て行き、その町に近い荒れ野の側に天幕を張りました。

14 その翌日、レーマン人は私達が町に近い荒れ野の側の境の地にいるのを見ると、私達の軍隊の兵数と兵力を知る為に、私達の周りに何人もの密偵を送ってきました。

15 そして密偵の調べで、私達が兵数の上で強力でないのが分かると、彼らは、出撃して戦って私達を殺さなければ自分達への支援が断たれるに違いないと恐れ、また自分達の大軍で容易に私達を滅ぼせると思い、私達を攻撃する用意を始めました。

16 彼らが攻撃の用意をしているのを知り、真に、私はギドを少数の兵と共に荒れ野の中に隠れさせ、またテオムナーと少数の兵も荒れ野の中に隠れさせました。

17 ギドと彼の兵は右側に、他の者達は左側にいました。彼らがこのように隠れてしまうと、真に、私は最初に天幕を張ったその同じ場所に私の軍隊の残りの兵と共に留まり、レーマン人が攻めて来るのを待ちました。

18 そこでレーマン人は、私達に向かって大軍で攻めて来ました。そして、彼らが攻めて来て、私達に剣で正に襲いかかろうとした時、私は率いていた兵を荒れ野に退却させました。

19 そこでレーマン人は、何としてでも追いついて私達を殺したいと思ったので、猛烈な速さで私達の後を追い、荒れ野に入って来ました。私達はギドとテオムナーの真ん中を通り抜けた為、彼らはレーマン人に気付かれませんでした。

20 さて、レーマン人が通り過ぎると、即ちその軍隊が通り過ぎると、ギドとテオムナーは隠れていた場所から立ち上がり、レーマン人の密偵達が町に帰れないように彼らの帰路を断ちました。

21 そして、ギドとテオムナーと兵達は密偵達の帰路を断ってから町に走って行き、その町を守る為に残っていた見張りの兵達に襲いかかって、彼らを殺し、町を占領しました。

22 これは、レーマン人が少数の見張りの兵を残して全軍を荒れ野に誘い出されてしまった為に起こった事でした。

23 そしてギドとテオムナーは、レーマン人の砦を手に入れました。一方、私達は暫く荒れ野の中を逃げた後、ゼラヘムラの地の方向に進路を取りました。

24 するとレーマン人は、ゼラヘムラの地に向かって進んでいるのに気付き、自分達を滅亡に誘い込む為に練られた計略があるのではないかと非常に恐れました。そこで彼らは再び荒れ野に戻り、やって来た同じ道を引き返しました。

25 そして真に夜になり、彼らは天幕を張りました。レーマン人の連隊長たちは、ニーファイ人も行軍で疲れ切っていると思ったからです。また彼らは、既にニーファイ人の全軍を追い払ってしまったと思い、マンタイの町の事は少しも考えませんでした。

26 さて、夜になると、私は兵を眠らせずに、別の道からマンタイの地へ向かわせました。

27 そして、私達は夜の間行軍したため、真に、翌日にはレーマン人より遥かに先になり、彼らよりも早くマンタイの町に着きました。

28 そして、この策によって私達は血を流す事なくマンタイの町を占領しました。

29 そして、レーマン人の軍隊は町の近くに到着し、私達が彼らと戦いを交える用意をしているのを見て非常に驚き、また酷い恐怖を覚えて、荒れ野の中へ逃げて行きました。

30 そして、レーマン人の軍隊は、この地方の全域から逃げ出しました。しかし真に、彼らはこの地から多くの婦人達と子供達を連れ去ってしまいました。

31 嘗てレーマン人に奪われた町は、現在全て私達の所有下にあります。そして、私達の父親達と婦人達と子供達は、捕虜になってレーマン人に連れ去られた人々を除いて、全員各自の家へ帰っている所です。

32 しかし真に、私達の軍隊は、そのように多くの町とそのようにたくさんの領土を守り通すには小さ過ぎます。

33 それでも真に、私達は、それらの土地で私達に勝利を得させ、嘗て所有していたそれらの町と土地を取り返させて下さった神に頼っています。

34 私達には、政府がもっと多くの援兵を送ってくれない理由が分かりません。私達の元に来た兵たちも、どうして私達にもっと援兵が送られなかったのか、その訳を知りません。

35 真に、貴方の方が首尾よくいっておらず、そちらの地方に軍隊を退却させなければならなかったのかもしれません。もしそうであれば、私達は呟きたくありません。

36 また、もしそうでなければ、政府の中に何らかの対立があり、彼らは私達を援助する兵をこれ以上送ってこないのではないかと、私達は懸念しています。なぜならば、既に派遣されてきた兵よりももっと多くの兵がいる事を、私達は知っているからです。

37 しかし真に、それはどうでもよい事です。私達の軍隊が弱くても、神が私達を救い、敵の手から救い出して下さる事を信じています。

38 真に、今は第二十九年の末で、私達は自分達の土地を所有しており、レーマン人はニーファイの地へ逃げました。

39 私が前に大いに褒め称えたアンモンの民の息子達は、今私と一緒にマンタイの町にいます。主は彼らを力づけ、剣で倒されないように守って下さったので、一人も殺されませんでした。

40 しかし真に、彼らは多くの傷を負いました。それでも彼らは、神が自分達を自由な者にして下さったその自由にしっかりと立っています。そして彼らは、日々主なる神をよく覚え、真に、主の掟と裁決と戒めをいつも守るように努めており、将来起こる事についての預言を深く信じています。

41 愛する兄弟、モロナイ殿。私達を贖い、自由にして下さった主なる私達の神が、いつも貴方を御前に留めて下さいますように。また、主がこの民に恵みを授けて下さり、嘗てレーマン人が私達から奪った生活に必要な全てのものを、貴方方が首尾よく取り返す事ができますように。真に、これで私の手紙を結びます。私はアルマの子、ヒラマンです。」

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