審査基準は実力だけじゃない

間もなく『ジャンニ・スキッキ』2本立ての出演者を募集したり、出演オファーしたりすると思うのですが、私は出演者を選ぶ際に、演技が上手いとか、歌が上手いとか、稽古にたくさん参加できるとか、そういった出演者としてのクオリティ以上に優先している条件がいくつかあります。

そのひとつは金銭です。

チケットノルマを踏み倒したとか、

結局払ったにしても何回も督促してケンカ腰で払ってもらわなくちゃならなかったとか、

後になってから当初の約束にはないギャラもしくは何らかの名目で金銭を要求したとか、

いわんや受付からお金を盗んだとか、

そういう噂がある人は採用しません。

勝手に高い小道具や衣装小物を買って経費として請求されるのも困ります。まぁそういう場合は経費として認めませんけれど、後で「たきざわは必要経費を払わずに踏み倒した」と一方的に悪い噂を流されるのは嫌ですから、そういう人は最初っから参加をご遠慮願います。

もうひとつは、その人を採用したがために公演がつぶれるリスクがある人です。俗にいうトラブルメーカーは採用しません。

金銭問題以上にいろんなパターンがあるので例示しにくいのですが、例えば、身勝手な理由で本番近くになってから降板したことがある人なんて怖くて絶対に採用できません。

逆に、何度も降板させられたことがあるという人も何かしら降板させられる原因があるはずですから採用しません。

不平不満を遠慮なくぶちまける人も遠慮してもらいたいです。「ここがダメだから、こう改善してみてはどうか?」という建設的な意見ならむしろ歓迎なのですが、「これだからこの団体はクソなんだよ!」と言いっ放しの人は気分悪いです。

また、役作りの上での議論とかはむしろ大歓迎ですが、そうじゃない部分で喧嘩っ早い人もお断り。

ついでに言うと、団体内での恋愛はいいのですが、カップルになったら公演が終わるまで絶対に別れないでください。

別れちゃうと本人だけでなく周囲も気まずくなちゃうし、最悪の場合、別れたカップルのうちどちらかが降板しちゃうというケースがけっこうあるのです。それはカンベンしていただきたい。

だから、もし仮に別れたとしてもそれは秘密にして仮面カップルを演じ続けてくださいな。

というわけで、歌や演技が上手くても採用しないということがあり得ます。これは出演者だけでなくスタッフも同様です。

『ジャンニ・スキッキ』にはアンサンブルがないので、出演者の人数がきっちり決まっていますから、必要とする人数以上に出演希望者が集まっちゃったら嫌でもオーディションをやらざるを得ないわけですけれど、そういうわけで、たとえ落とされたとしても「私は役をもらったあの人より歌や演技が下手クソだと思われているのか!」という意味で凹む必要はありませんよ。

もちろん下手だから落とすということもあるでしょうが、上手くても落とすことはあるのです。

ただそうなると、過去に私、もしくは今後決まるであろう主要メンバー(つまり出演オファーをしたり、オーディションで審査をする側)と共演経験や演出・指揮を受けた経験があり、性格や素性がある程度把握できている人がどうしても有利になってしまいます。「所詮、仲良しグループの公演だ」というそしりは免れないでしょう。

が、仮にそう後ろ指を差されたとしても、主宰としてはやっぱり金銭的なことは重要だし、ましてや公演が潰されるようなリスクは少しでも減らしたいのです。

仮にオーディションをやることになった場合、できるだけ審査基準を明確にしておきたいと思い、事前にこれを書きました。

まぁ、オーディションをやれるほど出演希望者が集まらないという可能性もありますけど、出演オファーをする場合でも実力だけでなく上記のことも考えて選んでいるんだよ〜、ということです。