クリーニング事故は弁償されない

数年前に老母がユニクロで買ったが、なにかが気に入らないらしく、着ていなかった小さめのダウンジャケットを去年の冬に譲り受け、ひと冬重宝した。ダウン少なめの小さなジャケットなので、本当に厳しい真冬、長時間外を歩くには厳しいが、毎日の、隣への水汲みにはちょうどよい。

きれいにしておけば、まだまだ使えると思い、クリーニングに出した。

ユニクロの安物といえどもダウンはダウン。クリーニング代はほぼ2千円だ。高いな、と思ったが、腐ってもダウン。まあ、来年も着られるならいいか、と思っていたら、なんと、クリーニング工場で事故って、もう、戻ってこないんだってさ。

ええ〜ッ、なんで?とは思ったが、まあ間違いは誰にでもある。

弁償してくれるというなら、それでいいだろう。と思ったら、とんでもない。

敵は、ユニクロの製品だと思って、ハナから小馬鹿にしていたのだろう。製造番号等から、製造年を調べた挙げ句、製造後5年を過ぎたものには、全額弁償できないんだってさ。

で、弁償してくれる金額は千円ちょっとで、全額返金のクリーニング代と足しても、3千円そこそこ。いくらユニクロだって、3千円そこそこでダウンは買えないよね。

己の過失によって損なわれた品物と同じものを返すのが弁償だよね。

なのに、全然弁償になってない。

一旦は丸め込まれたものの、なんだか釈然とせず、娘に相談すると、法学部学生の娘は、「おかしいよ」と言ってくれた。まず、預かったものを事故とやらで粉砕した時点で、仕事としての責任を果たしてないのだから、訴えられるべきだ、と。更には、「あれは、去年か一昨年くらいに買ってきたものだよ」とも。ばばあと老母の記憶は曖昧だが、18歳の娘の記憶は明瞭だ。製造されたのは5年前かもしれないが、その年製造されたものが、すべてその年のうちに販売されたとは限らない。売れ残ったものを、翌年、翌々年にセールで安売りしたのかもしれないし。だから、たぶん、老母はセールの安売りで買ったのかもしれないけれど、だからといって、弁償しなくていいということにはならないよね。

このクリーニング工場で処理されたものは、いつも、全然きれいになっていない上、変な臭いがしていたりして、不満たらたらだった。でも、近所だからということで、我慢してきたのだ。もう我慢できないから、文句言ってやらなきゃいけないな。日本人の殆どが、事勿れ主義で、なんでも、言われるままに受け入れるなんて思うなよ。